舟越桂のちパフェ

朝から雨であった。すごく寒い。布団の中でうだうだしていたら歯科の予約まであと1時間くらいになってしまい、慌ててパンケーキを解凍して食べて支度をした。

歯科の先生は今日も優しい。次は来年の3月に行くことにした。来年の3月、世界はどうなっているだろう。試供品の小さい歯磨き粉をくれた。この前もらった歯ブラシを今度は自分で買った。

地下鉄で大手町まで出て、東京駅まで地下を歩いた。結構遠くて後悔した。暑い。JR東海ツアーズでクーポンの受け取り。地域共通クーポンだけだと思ったら切符まで紙で発行されたのだった。そうか。テレワークになることがわかっていたら京都発の時間をもう少し遅らせたのになーと思う。

山手線で有楽町まで出てあけぼのでカキセット(カキフライとカニクリームコロッケ)。ちょっと並んでたけどわりとすぐ座れた。右のおじさんが食べてるロースカツ(いいお値段なので何かスペシャルなことがあったのかもしれない)も左のおじさんが食べてる上カツ丼(何かいいことが)もおいしそう。わたしは安定の「カキセットのおねえさん」となった。店員さんたちもみんな元気そうだ。家で聞いていたナイツのラジオがかかっていた。手作りのタルタルソースがかけられたカキフライはそりゃあもうおいしくて最高だった。ずっと気になってた念願のコロッケもおいしー。蟹の身が大きい。カキフライの衣がスパイシーな感じで衣だけもおいしかった。そして相変わらずごはんがうまい。わしわし食べた。目の前のコンロにお釜(時代劇で見るようなやつ)が置かれごはんが炊かれていてこれまた最高だった。

有楽町線半蔵門線で渋谷に出て、雨の中松濤美術館まで歩いた。寒い。気になってるカレー屋さんは行列だ。『舟越桂 私の中にある泉』を見た。彼の彫刻は前から好きだが、「けい」ではなく「かつら」であることを今日知った…。この美術館の外見は教会のようで、そこに展覧会の表示がかかっているのがすごく合っているなぁと思っていたら、舟越自身がキリスト教徒なのだった。お父さんも弟さんも美術家で、今回は家族の作品とか、舟越が夫人や子どもたちに作った絵本やおもちゃなんかも展示してあってほのぼのとよかった。初期の作品から現在の作品まで、順番に見ていった感じだった。現在に近づくほど、だんだんと彫られた人物たちの目の焦点が合ってくるような、こちらが見つめると見返してくるような印象を受けた。わたしは現代に近い作品のほうが好きだ。彩色の塩梅も好みだし、ありえない形をした人間を見て自分を知れるような気がする。受付で1時間ぐらいで見てくださいと言われたが、結局2時間いた。

そこからパフェを食べるカフェまで歩いた。が、どう考えても時間が早すぎるので雨も上がっていたし神泉近辺をうろうろした。カップルがラブホテルに入っていった。時間ちょうどくらいにカフェに着いて、身体が冷えていたのでカフェラテも注文した。やーっとこ食べられたsrecetteさんのパフェは見た目が美しく、スプーンを入れるのがもったいないくらいだった。真っ白な梨のパフェ。ドレスのようなホイップクリームは一箇所だけメレンゲで、何というかおしゃれであった。上のシャーベットの下はなんと固めのプリンでうれしいサプライズ。底の底までおいしくて静謐なものが詰まっているパフェであった。ちょうど席がパフェを作っている場所の目の前で、作業風景を見ることもできた。絵を描くように作っていた。

18時ごろ帰ってきてお鍋を作って食べた。